国が推進する働き方改革。
今までブラック企業といわれてきた建築業界でも、長時間労働をなくす動きが盛んです。
しかし自分自身を振り返ると、長時間労働で体得したものは数え切れません。
本物を目指すなら、自分を鍛える意味で成長過程の30代まではプライベートを犠牲にしてでも我慢して働く覚悟が必要だと思います。
時短が叫ばれる中、短時間で成果を出すことは確かに大切ですが、誰もがすぐにそうできるわけではありません。
そのレベルに達するまでには、人一倍の努力が必要になると思います。
建築の世界は職人の様なものなので、「厳しい修業時代がないと本物にはなれない・・・」
そんな風に思うのです。
ある時期人に負けない努力をした人が、生産性を高めることができる人になれると思います。
アスリートが身体を鍛える様に、ひたすら鍛錬する時期が一生の中にあって良いのではないでしょうか。
時短で効率よく働き賃金も増えるのが理想ですが、現実はそんな上手いことにはなっていません。
アジアの新興国(インドネシア、ベトナム、カンボジア等)ではここ10年の間で急激に賃金が上昇し、2010年と比較して2倍以上になっているといいます。
一方日本では、今や収入を上げるためには就業後や休日に副業や兼業するしかありません。
これが今の現実でしょう。
さて、ホームインスペクションの仕事ですが、この仕事は短期間で終了するので副業や兼業するのに非常に都合が良い仕事です。
以前は会社員の副業は就業規定などで認められなかったのが、近年では会社の事情で副業OKとするケースも多い様です。
普段は建築関係の会社に勤務する人が、休日に個人でホームインスペクションを請け負っていたり、本業だけでは経営が成り立たなくなった建築設計事務所が住宅診断を兼業するのは今では珍しくありません。
副業インスペクターの選定基準
ホームインスペクションの仕事は、建築の仕事の延長線上にあるので、建築技術者であれば技術的にはそんなに難しくはありません。
依頼者にとって、副業でも兼業でもホームインスペクターの選択肢が増えるのは良いことだと思います。
しかし、「依頼主が何を求めているのか?」をいち早く察知し、わかりやすく説明することが要求されるホームインスペクションでは、コミュニケーション能力が大切です。
ホームインスペクターを選ぶ基準としては、本業・副業・兼業にかかわらず、コミュニケーション能力が欠かせません。
単に調査を行うだけが仕事なら、この仕事は近い将来にはロボットやAIが行う様になるでしょう。
その他としては、ホームインスペクター個人のプロフィールが公表されているかどうかも選定基準になります。
特に副業でホームインスペクションの仕事を行っているインスペクターに依頼するなら、勤務先が公表されていることが重要だと思います。
勤務先が公表されていない場合には、会社に無断で副業している可能性が高く、後々問題が生じる懸念があるので注意しましょう。
仕事の生産性を高めて、余った時間でプライベートを充実させたいものですが、現実は低収入なので
そうはいかず、副業しないと生活もおぼつかないのが現実・・・。