平屋住宅の魅力

新築住宅の平屋の需要が増えています。
2017年の住宅に占める平屋の割合は9.3%で、新築平屋の着工棟数も10年前と比較して1.5倍超になっているといいます。
この平屋人気の背景には、定年退職して子供が独立したシニア層だけでなく、若い世代からの支持を数多く得ていることがある様です。
中でも30代を中心とする一次取得者層の間からのニーズが高いのが特徴です。
私も昨年から築年数の浅い平屋住宅のインスペクションを何度か行っていますが、茨城県の水戸市周辺では平屋の新築住宅が数多く建っていました。

平屋住宅は同じ床面積の場合には、コストがかかる屋根や基礎の面積が大きくなるため2階建てよりも坪単価が6万円ほど高くなるものの、階段や廊下、2階トイレなどのスペースが不要になるので、延べ床面積は2階建てよりも4~5坪少なくて済みます。
したがって建築費用では平屋の方が100万円程度安くなる傾向がある様です。
(20坪の平屋で坪単価が6万円高くなっても、延べ床面積を4~5坪減らすことができればそちらの方がコストダウン効果が高い)

また、2階の荷重がかからないため、柱の数を減らして大空間を設置しやすいのも平屋の魅力でしょう。
どの部屋にも庭とのつながりを持たせることができ、開放的な空間づくりが可能になります。

平屋住宅が今後の新築住宅の主流になる?

現在は大手住宅会社や中堅住宅会社も積極的に平屋住宅を手掛けていて、中には平屋専門ブランドの立ち上げや、平屋住宅の商品開発を行う住宅会社も増えています。
建築費は1,000万円代前半から大手ハウスメーカーが数多く手掛ける2,000万円代後半まで様々ですが、1世帯当たりの人数が2.5人を切っている昨今では、ワンフロアでコンパクトに暮らせる平屋住宅が今後の主流になるかもしれません。

これからの住まいづくりは、住宅性能や利便性に徹底的にこだわった機能性の高い住まいと、自分らしい豊かな生活が実現できる住まいの2極化が進んでいくような気がします。
古民家を改修して住むのは後者になりますが、郊外に建つ庭の広い平屋の住宅で、豊かな暮らしを求めるのもこれと似ている様に思います。
私も個人的には軒の出のないシンプルで無機質な都市型住宅よりも、軒の出が深い切妻屋根の落ち着いた平屋住宅の方に大きな魅力を感じます。
皆さんはどちらがお好みでしょうか。
riraku[1]

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