欠陥住宅は絶対になくならない?

注目の都知事選は、小池さんの圧勝で終わりました。
政党の支援がない「個の力」で組織選挙に勝つ事ができたのは、いかにも大都市東京らしいと思いました。地方ではありえなかったのではないでしょうか。今後も都民目線で既存の勢力に立ち向かって欲しいと思います。

さて、長く住宅会社に在籍していた私が言うのも変ですが、「欠陥住宅は絶対になくならない」と思っています。
欠陥住宅ができる理由はたくさんあるのですが、一番の原因は、建設業界の重層下請け構造にあるといっても間違いではないでしょう。このシステムが変わらない限りは、毎日どこかで欠陥住宅が生まれ続けます。しかし、この構造が今後、簡単に変わる事はないでしょう。

日本の建設業界(住宅業界)では、ゼネコンやハウスメーカー、工務店などの元請会社が大きな力を持っています。元請会社は、多少利益を削って契約しても、自分達の利益を確保するために、下請会社に安く発注します。下請会社は、元請会社からの仕事を断ると経営が成り立たなくなるので、安い仕事でも請けざるを得ません。そしてそのツケは、二次下請や現場の職人に回っていくのです。
現場で手抜き工事が起きるのも、職人さんの年収を知れば少し理解できるかもしれません。

また、大手ハウスメーカーが欠陥住宅を建てても、その情報が表に出る事は滅多にありません。大手ハウスメーカーは、スポンサー企業として、マスコミなどに対しても絶大な権力を持っているためです。

住宅業界がこの様な仕組みで成り立っている限りは、「欠陥住宅は絶対になくならない」のです。
仮に、明らかな欠陥住宅にはならないギリギリの品質を確保したとしても、見えないところで手抜きが多い住宅となる可能性は高いでしょう。

欠陥住宅で失敗しないためには?

住宅会社の中には、一定の品質を確保するために、「価格勝負」をしない会社も存在しています。
しかし、住宅の着工件数が益々減少していく事が予想される中では、今後価格競争に巻き込まれる可能性は十分にあります。

その様な中で、消費者ができる事はたったひとつ、「欠陥住宅を買わない事」です。
数多くの住宅の中から、優良な住宅を自分で見つけるしかありません。
そのためには、自ら住宅についての最低限の知識を身に付け、あとは専門家の手助けを受ける事が一番だと思います。

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