住宅の基礎の寿命

住宅の基礎の寿命はどれ位なのでしょうか?
現在の住宅の基礎は、鉄筋とコンクリートで造られているのは皆さんもご存知でしょう。

鉄筋コンクリートは、その構成材料である鉄筋とコンクリートの長所を活かし、お互いの欠点を補いあう優れた複合材料です。
コンクリートの歴史は古く、古代ローマの時代より使われていると言われています。そして、当時のコンクリート建築が現在も残っているので、コンクリートの寿命は半永久的と言えそうです。

一方、鉄筋は錆びてしまうので、コンクリートほど寿命は長くありません。よって住宅の基礎の寿命は、鉄筋が錆びるまでの間といえます。
住宅の基礎の寿命を延ばすためには、鉄筋が錆びない様にすれば良いのです。

基礎を長持ちさせるためには?

コンクリートはアルカリ性なので、コンクリートが中性化するまではコンクリートに覆われた鉄筋は錆びません。よって、コンクリートの厚み(かぶり厚)を増やして、コンクリートの密度を高めれば、住宅の基礎の寿命を延ばす事ができます。
また、基礎にひび割れや欠損等が発生すると、雨水の侵入や空気中の炭酸ガス等の影響を受けやすくなり、鉄筋の錆びやコンクリートの中性化の原因となるので、メンテナンスも非常に大切です。
もちろん施工状態も基礎が長持ちするためには重要な要素です。現場で水を入れたり、入念な締固めを怠ると、強度は低下してしまいます。

現在の一般的な住宅の基礎は、およそ30年で寿命となる様な設計だと言われています。しかし、設計の見直しと適正なメンテナンスで、住宅の基礎の寿命を大幅に伸ばす事も可能です。
一方、かぶり厚不足やジャンカ(空洞)などの施工不良があると、基礎の寿命は短くなってしまいます。早急に適切な補修が必要です。
ホームインスペクションでは、基礎のひび割れや欠損、鉄筋の露出の有無などを調査し、ひび割れがある場合はクラックスケールを使用してひび割れ幅を計測します。幅0.3mm以上のひび割れは劣化として診断し、補修が望ましいとされています。
建物の耐久性にとって重要な部位である基礎については、ホームインスペクションを行う上でも重要なチェックポイントになっています。

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