建築現場では職人不足だけでなく、現場監督不足が深刻な問題になっているといいます。
大学の建築学科で、現場監督を志望する学生が少ないのは30年以上前も同じでしたが、近年では特にその傾向が強い様です。
どんなにやりがいがあっても、肉体的にも精神的にもタフな仕事なので(少しくらい熱があっても絶対に休めません)、なかなかなり手がいないのもうなずけます。
建築設計事務所を運営する知人に聞くと、設計士も近年では不人気の職種らしく、募集してもなかなか良い人が集まらない様です。
残業や休日出勤が多いのがネックになっているといいます。
どこで調べているのかわかりませんが、私のもとにもほとんど毎日の様に、現場監督の求人情報やスカウトメールが大量に送られてきます。(どれもかなりの好条件です!)
ハウスメーカーなどでは商品を規格化し、仕様や納まりなどを標準化することで、現場監督がいなくても工事の進行に支障がない様に様々な工夫をしている様ですが、ビル建築や注文住宅、リフォームでは同じ様にはいきません。
今後AI(人工知能)の発達やIT化が進むと、人間の仕事がなくなるといわれていますが、現場管理の仕事がこの先どうなっていくのか注目です。
国産木材の良さを見直そう!
さて近年では、未来の材料として木材に注目が集まっています。
理由は、➀二酸化炭素の排出量削減 ➁資源の豊かさ ➂材料自体が持つ魅力 です。
特に➂の軽くて扱いやすく、強度が高い点は木材の大きなメリットです。
軽い材料であれば構造の簡素化につながり、コスト削減にもなります。
近年では、木造による超高層建築の計画や、地元の木材を活用した耐火木造+RC造庁舎など、木造の大規模建築物が散見される様になりました。
単位重量当たりの強度では、コンクリートや鉄をしのぎ、かつ意匠性の高い木材は、建築資材として見直すべき価値の高い素材です。
一方では、海外の安い木材に市場を奪われ、国産木材の活用が十分ではないという課題もあります。
私が4年前まで勤務していた住宅会社でも、構造材から羽柄材まで使用する木材のほとんどが輸入木材でした。
国産木材の価値がもっと見直される様になると、地方の活性化にもつながる様になると思います。