大手ハウスメーカーなどの住宅で、構造材としても使用されるホワイトウッド(W.W)。
現在、新築の木造住宅の半数で、ホワイトウッドの集成材が使われているという話を聞きました。
ホワイトウッドは欧州唐檜(オウシュウトウヒ)といい、切断、釘打ち、ビス止めなどの加工性に優れ、強度もあって安価なため、住宅会社やリフォーム会社が好んで使っています。
ヨーロッパ産の白木針葉樹の呼称で、檜の仲間ではありません。
ホームセンターでもよく売られているので、日曜大工などで馴染みの方も多いと思います。
実際に住宅会社やリフォーム会社に「柱にはどんな木材を使用していますか?」と質問すると、ホワイトウッドと答える会社は少なくないでしょう。
しかしホワイトウッドが腐りやすい木である事は、今では一般の方にも良く知られている事です。
下の写真はインターネット等で有名な写真ですが、木材を野ざらしにして数年後の状態を比較したものです。
ホワイトウッドの腐食が一番ひどく、元の形をとどめていません。
木材の腐食が原因で地震で倒壊してしまう可能性も・・・。
住宅会社の人にこの事を指摘すると、決まって「腐りやすいのは水や湿気が多い状態の時で、建物の中で雨ざらしになる事はないので問題ありません。」と答えると思います。
しかし、雨漏りや結露から生じた水分が建物内部にこもり、腐食の原因になる可能性はゼロではありません。
実際にその様な事例はたくさんあります。
高温多湿な我が国では、このような木材は避けた方が無難です。
国産の杉の柱などに換えても、そんなに大きな価格差があるわけではありません。
僅かな費用を削るために安価な材料で建てて、後悔しない様にしたいものです。