古くから建設業界には暗黙の了解(いわゆる“仁義”のようなもの)があった様に思います。
・前勤務先から独立して同業を行う場合は、同じ営業エリア内での営業活動は控える
・前勤務先の顧客への営業は禁止
・働き盛りの社員の引き抜きは禁止
・独立後の前勤務先での取引先との取引はご法度(同じ営業エリアで営業する際は尚更厳禁) など、これらの不文律は確かに存在していました。
昔はこれに違反して、元上司から厳しく責められている先輩社員や同僚もいました。
しかし近年では、建築現場での教育を全く受けずに独立起業する人が増えたため、いつの間にかそうした行動も当たり前の様に行われている場面を目にします。
最終的に施主様に満足できる仕事が提供できればそれが一番だと思うのですが、あまりに度が過ぎるといつか思わぬしっぺ返しを食う懸念もあります。
前勤務先との良好な関係を維持する上でも上記の行為を行う場合には、せめて前勤務先のそれなりの立場の人に事前に話をして筋を通しておくのが最低限のマナーでしょう。
「この程度ならわからない」と思っていても、この業界は案外狭いものです。
また、こうした配慮ができないと、決してお客様に対しても質の高い仕事はできないはずです。