マンションリノベーション会社の落とし穴

マンションのリノベーションが人気です。
築30年以上の老朽化したマンションがリノベーションによって、快適で美しい住まいに生まれ変わります。
デザイン性の高さでは、新築マンションを大きく超えるリノベーション物件も珍しくありません。
ほかに、不動産事業者が手掛ける買取再販事業の多くもマンションリノベーション物件が中心です。

これらのリノベーションを手掛けるリフォーム会社の多くは、自社のデザイン性の高さをアピールしています。
しかしこれらマンションリノベーション会社の中には、建築業者としての実力は必ずしも高いとはいえない会社があることはあまり知られていません。
そして一部の心無いリフォーム会社のために、業界全体のイメージが大きく低下しています。

事実マンションリノベーション会社の中には、木造戸建住宅のリフォームは積極的に行わない業者もたくさんあります。

マンションリノベーションはできても、戸建リノベーションはできないワケ

その大きな理由のひとつに、建物の構造に手をつけたくない(構造がわからないので手がつけられない)という事情があります。
比較的間取りを自由に変えることができるマンションと違って、木造住宅の間取り変更には構造的な検討がともなうためです。

ではマンションリノベーション中心の会社に、木造戸建住宅のリノベーションを依頼するとどうなるのでしょうか。
本来必要となる構造的な検証をすることなく、間仕切り壁の移動や柱・筋違の撤去をされてしまう可能性は否定できません。
実はこのような欠陥リフォームが増えているのです。

マンションリノベーションを手掛けるプランナーやデザイナーと呼ばれる人達は、建築士などの建築技術者とは限りません。
また、インテリアプランナーやインテリアコーディネーター、宅建の資格は、建築の資格ではないので注意が必要です。
知らずにこれらの人達に依頼してしまうと、「依頼者も素人」で「業者も素人」というあってはならない状況になってしまいます。

したがって構造上の問題が伴わないマンションリフォームも、決して安心できるわけではありません。
不動産の再販業者の物件などでも防火規定違反、建築基準法違反などを知らずに起こしている可能性もあります。

そして基本的に木造住宅の耐震診断、耐震改修の実績のない会社は、戸建住宅のリノベーションはできないと思って間違いないでしょう。

戸建リノベーションを依頼する際には、
・建設業の許可
・建築士事務所登録
・リフォーム瑕疵保険の事業者登録
・建築士、建築施工管理技士などの監理技術者の在籍
などを必ず確認してほしいと思います。
建設業許可、建築士事務所登録、リフォーム瑕疵保険の事業者登録の有無などはインターネットで簡単に調べることが可能です。
会社概要を確認し、これらの事実を工事を発注する前に確認しておくことが、欠陥リフォームを予防するための最低条件です。
リノベーションは単にデザイン性を求めることのみでなく、テクノロジーであることをお忘れなく!

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