千葉県内の住宅 台風被害のその後

台風15号の影響で問い合わせをいただくことが増えています。

ニュースでたびたび報道された様に、大きな被害を受けた千葉県南部や市原市などだけではなく、被害は千葉県全域に渡っているものと見られ、県内を車で走っていると未だ屋根にブルーシートが張られたままの住宅をあちらこちらで数多く目にします。
私の知り合いのリフォーム会社でも緊急対応はしたものの、本工事が追い付かずに連日対応に追われている様です。
私も先日、知人宅の屋根修理を手伝ってきました。

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住宅だけではなく、被害は小中学校などの公共建築にも及んでいて、結果として県内の建築・リフォーム業者全体で工事の遅延が発生しています。

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屋根材が飛散した学校
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プールの屋根やフェンスが倒壊した学校

悪質な業者による被害に要注意!

こうした状況につけこんで来るのが、悪質な業者です。
市からの要請などと称して訪問してくる業者や、屋根をビニールシートで覆っただけの簡単な応急処置で高額な費用を請求されるケースが後を絶たないといいます。
また、「保険が出る」「補助金が出る」などの業者からの情報も100%信用できるわけではありません。
特に県外ナンバーの車に乗って訪問してくる業者には注意が必要です。

さらに、市職員を名乗る者からの義援金詐欺も横行しているようです。
自治体が特定の業者に屋根の修理を要請することはないので、この様な詐欺まがいの訪問業者には十分に注意する必要があります。

他にも自分で屋根に上がって応急処置を行おうとして、転落事故が相次いで発生しています。
少なくとも数人の死亡や100人を超える重軽症者が発生している様です。

業者に依頼しても一向に修理の目途がたたないため、「自分で何とかしよう」とする気持ちはわかりますが、屋根上での作業は非常に危険です。
プロの建築業者でもきちんとした業者であれば、屋根上で作業を行う際にはヘルメットや命綱、安全帯の着用などの転落防止対策を行います。
屋根修理に慣れていない一般の方が簡単に行えるものではありません。

たとえ瓦などの屋根材が飛散してしまったとしても、屋根材の下には防水シートが貼られているのですぐに雨漏りするわけではありません。
家も大切な資産ですが、それ以上に大切なのは人命です。
少しでも危険を感じたら、人命を第一に考えて業者の修理を待って欲しいと思います。

今後、被害を受けた屋根の修理が本格化すると思います。
国交省では、修理費補助にかかる公費の9割を国が負担することを既に千葉県に通知したといいます。
また、従来の支援対象外だった「一部損壊」の大半を占める屋根の修理費を補助することを明らかにしています。

しかし、修理を依頼する業者によってはこうした補助を受けられなくなるケースも考えられるので、悪質な業者には十分に注意する必要があります。

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