独立して新たに会社を立ち上げてから、いろいろなセミナーや勉強会、講演会などに参加する機会が増えました。
またそこで、様々なベンチャー企業の経営者の方や、業界団体で活動している方の話を聞いたり、話をする機会も増えました。
住宅会社に勤務していた当時も、住設・建材メーカーの役員さんや支社長、取引先の社長さんなどとお会いする事も多かったのですが、住宅業界の現状や課題などについての具体的な話をする事はほとんどなかった様に思います。
セミナーや勉強会で講師を勤める方や、それに参加している方からは、「今後、業界をどの様に変えていくか」、「その為に今どんな取り組みをしているのか」等の想いを知る事ができ、とても刺激になります。
このような方のほとんどが、現状に疑問を持ち、自分の理想を実現するために組織を飛び出した人達です。
私も独立して、組織の中でしかできない事をたくさん知りました。しかし、組織の中ではできない事もあるのは確かです。
今、様々なベンチャー企業の人達が、不動産・建設業界を変えるための取り組みを行っています。
ホームインスペクションや古民家再生事業なども、最初のきっかけは、現状の問題点を改善し、新たな市場を創造しようとしたものでしょう。
企業に所属している頃には、そのような取り組みがある事さえ知る由もありませんでした。また、真剣に取り組む必要性も感じていなかったと思います。
現在のルールや決め事は、企業や企業に所属している人にとって、都合が良い事が多かったためです。
ベンチャー企業が創る新たな市場
我が国の不動産・建設業界は、今まで大手の不動産会社、ゼネコン、ハウスメーカーなどが牽引してきました。その結果、様々な業界の常識や商習慣が生まれ、現在に至っています。新しい技術や工法も生まれましたが、失われた技術や先人の知恵なども決して少なくありません。今でも合理化や効率アップの名の元で、大手企業にとって都合の悪いものはどんどん切り捨てられています。
また、大手の不動産会社やゼネコン、ハウスメーカーなどは、マスコミに対しても大きな力を持っているため、なかなか本当の実態は明らかにされて来なかったと思います。
こうした時代のニーズを背景に、独自の技術やノウハウ、商品で新しい市場を作り出そうとするベンチャー企業が増えています。
インターネットが普及した現代では、こうしたベンチャー企業が発信する情報をいつでも誰もが入手する事ができます。今後、不動産・建設業のベンチャー企業から目が離せません。