GWも残りわずか。
連休中は天候に恵まれ、屋外のレジャーに最適な毎日になりました。
今日は事務所でメールのチェックや事務処理などの仕事を少し行いました。
さて屋根には建物内部に雨水が侵入するのを防止するという大切な役割があります。
しかし多くの方が誤解していると思われるのは、「雨漏りを防止しているのは瓦などの屋根材ではない」と言う事です。
たとえ屋根の瓦が隙間なく綺麗に施工されていたとしても、雨水はほんのちょっとの隙間からでも侵入してしまいます。
建物内部への雨水の侵入を防止しているのは実は瓦ではなく、瓦の下に敷かれているルーフィング(防水材)なのです。
実際にルーフィングがきっちりと施工されていれば、瓦がなくても屋根から雨漏りする事はありません。
多少瓦がズレていたり、2~3枚割れている程度ではすぐに雨漏りする事はないのです。
ところで下の2枚の写真は、先日ホームインスペクションを行った中古住宅の瓦屋根の様子です。
棟漆喰の塗り替えが行われていたと共に、雨水の侵入を防ぐためか、その他の瓦の隙間を綺麗にふさいでありました。(写真で白く見える部分)
これはおそらく瓦屋さんが行った仕事ではないのではないかと思います。
雨水の侵入口を完全にふさぎ切れていれば良いのですが、そうでない場合には万一雨水が侵入した場合に、水の出口もなくなってしまうので、湿気がこもって野地板(屋根の下地材)が傷みやすくなってしまいます。
また、瓦の重なり部分の隙間も埋められていましたが、これには瓦のズレ防止という目的があったと推測できます。
瓦の谷部分(低い部分)は隙間を空けたままになっていたので、一応水の抜け道を考慮してある様に思いました。
瓦屋根の修理やリフォームをする際には瓦職人に依頼を!
小屋裏をのぞいてみると、幸いにもこれらの部分には雨漏りの形跡は見受けられず、野地板も傷んでいない様だったので特に何の指摘も行いませんでしたが、防水を行う際には水の侵入口をふさぐ事だけでなく、水の抜け道も考える必要があります。
特に最近は瓦屋根の新築住宅が非常に少なくなったので、瓦職人もあまり見かけなくなりました。
同じ屋根工事でも、スレート屋根や鋼板屋根の職人(板金工)と瓦屋根の職人は違う事が多いので、瓦屋根を修理、リフォームする場合には注意した方が良いでしょう。
何事でも「餅は餅屋」です。