建築現場の職人離れが止まりません。
ハードで危険な仕事の割に決して待遇が良いとはいえず、一人前になるためには修業期間が必要なことが原因です。
一昔前までの職人の世界では、高い技能を人よりも早く習得するために、親方の指示であれば昼も夜もタダ同然の安い給料で働くのが弟子として当たり前のことでした。
厳しい修業に耐えた人のみが親方から独立することを認められ、高い技術を身に付けたプロとして、一人で稼ぐことができる様になりました。
近年では住宅会社の未熟な技術職でさえ、毎月一定の給与をもらいながらも、残業時間が多いと「ブラック企業」と会社を批判するのが当たり前の様になっています。
現場の職人ばかりでなく、住宅会社の現場監督や設計担当者も人材不足が大きな問題になりつつあります。
自分の技術やスキルで稼げるようになるまでは、十分な待遇でなくても我慢して努力するのが技術職・・・。
自分の技術で稼げないのは「プロ」でないので当たり前・・・そんな考えは、今の時代には通用しません。
今の時代、ちょっとだけ経験を積んで人の真似事をするだけで、簡単に「プロ」を名乗って独立することができます。
「プロ」って何なのだろう?
そんな風に感じることが増えました。
もちろん、現在でも高い技術を習得したいと思い、昼も夜も厳しい環境の中で努力している人達が住宅業界の中にもたくさんいます。
こうした努力を怠らなかった人達が、顧客の期待に応えることができる真のプロになれると思うので、本当のプロが優遇される世の中になって欲しいと思います。