空き家問題の行方

4月の下旬に咲いた胡蝶蘭の花がまだ綺麗に咲いています。
そして新たに育った胡蝶蘭の蕾が先週の14日に咲きました。
毎年何度も花を咲かせて楽しませてくれます。
CIMG2410

さて現在820万戸あるといわれている我が国の空き家。
でもこの内訳は、賃貸用の住宅の空室が429万戸、売却用の住宅が31万戸、二次的住宅と呼ばれるいわゆる別荘が41万戸で、本当の意味での空き家は残りの318万戸になるそうです。
しかし今後空き家が増えていくのはほぼ間違いなく、賃貸用住宅の空室などは確実に空き家予備軍です。
空き家は社会問題などと言いながら、まだ新しく賃貸住宅が次々と建てられているのが新築偏重の我が国の実態なのです。

このような空き家に注目し、「空き家の有効活用」が全国各地で盛んに行われる様になってきました。
「空き家をシェアハウスに改装する」、「町家をおしゃれなカフェに改装する」、「古民家を民泊施設として利用する」などです。
テレビや雑誌などのメディアに取り上げられて人気がある施設も多い様ですが、成功しているものばかりではありません。
中には数多くの失敗例もあるといいます。

空き家問題の専門家は不在?

空き家には古い物件が多いので、活用するためには当然多額の改装費がかかります。
当初の目論見通りに物事が進めば良いのですが、予定通りに集客できなかったり、突然の雨漏りなどで更に多額の費用がかかってしまうケースも多いと思います。
築年数が古く、長い間人が住んでいなかった家なら建物の傷み具合が酷く、雨漏りやシロアリ被害などの瑕疵がある事は当然予想できる事です。
ビジネスチャンスととらえるばかりに入念な事前の調査を怠ると、後で取り返しのつかない結果になる可能性があります。
この分野ではまだまだ専門家が不足している様に思います。

空き家問題は今後ますます大きな社会問題になる事が予想されます。
地方の空き家物件になると価格が安すぎて、いざ売ろうとしても不動産会社も扱ってくれません。
(得られる仲介手数料が少額のため、割りが合わないためです)
それでも建物としてはまだまだ利用価値のある空き家もたくさんあります。
これからの住宅会社は新築を建てる事ばかりに目を向けるのではなく、空き家問題にももっと真剣に取り組むべきだと思います。

千葉市のホームインスペクション専門会社匠住宅診断サービスTopへ戻る